<無線従事者免許証の知識>
2007/10/30 日記<無線従事者免許証>
無線従事者免許証
無線従事者(むせんじゅうじしゃ)とは、電波法に定める無線設備(無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備)の操作又はその監督を行う者であつて、総務大臣の免許を受けたものをいう。無線従事者の保有を証明して交付される公文書を無線従事者免許証という。業務独占資格。
定義
電波法第2条では、次のとおり定義されている。
主任無線従事者
無線従事者の免許を持たないものであっても、無線局に専任された主任無線従事者の指揮監督のもと、その主任無線従事者の所有する無線従事者免許の操作範囲の中に限り無線設備の操作を行なうことができる。主任無線従事者になるためには、一定の業務経歴を有すると共に、法の定める無線設備の操作の監督に関する講習を受講しなければならない。これは、無線従事者の必要な人員の確保が難しい免許人であっても無線局の運用を維持することが出来るよう、無線従事者でないものについても主任無線従事者の指揮監督下で無線局の運用ができるようにするための措置である。但し、この制度はモールス符号による無線電信操作、アマチュア無線|アマチュア業務などには適用されない。
成り立ち
明治維新直後より、日本政府は国内に電信網の整備を進め、電報・電話の取扱いは政府の所管とし電報・電話交換業務は官制により行なわれてきた(法律としては明治33年(1900年)に電信法を施行)。19世紀末から20世紀初頭にかけて電波の発見、電波の無線通信への利用が世界的に進むが、日本において当初は無線通信を電信法に準ずることとされ(明治33年逓信省令)、無線通信においても国家の独占が続いた。しかし、タイタニック号事故を契機とした1914年の海上における人命の安全のための国際条約|SORAS条約の発効により船舶への無線局設置の必要性が生じたこと、また陸上においても私設無線局認可への気運の高まりから、大正4年(1915年)、無線通信の規律を定める無線電信法を施行、次いで私設の無線局開設を認める私設無線電信規則が施行され、官制に属しない私設無線局に従事する無線通信士を検定する「私設無線電信通信従事者資格検定規則」が制定された。この時に第1級から第3級までの無線電信通信従事者が定められ、今日の無線従事者の起源となった。資格の種別
現在の資格
| 分野 | 資格名 | 操作対象となる無線設備 |
|---|---|---|
| 総合 | 第一級総合無線通信士 |
|
| 第二級総合無線通信士 |
|
|
| 第三級総合無線通信士 |
|
|
| 海上 | 第一級海上無線通信士 | 船上保守が可能なGMDSS(Global Maritime Distress and Safety System、海上における遭難及び安全に関する世界的な制度)対応の船舶局、GMDSS対応の大規模海岸局等の無線設備。第四級アマチュア無線技士の操作範囲を含む。 |
| 第二級海上無線通信士 | 制限された範囲の船上保守が可能なGMDSS対応の船舶局,GMDSS対応の中規模海岸局などの無線設備。第四級アマチュア無線技士の操作範囲を含む。 | |
| 第三級海上無線通信士 | 船上保守をしないGMDSS対応の船舶局、GMDSS対応の小規模海岸無線局の無線設備。アマチュア無線技士の操作範囲は含まない。(外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) | |
| 第四級海上無線通信士 | 無線電話を使用する漁船の船舶局、漁業用海岸局などの無線設備。 第四級アマチュア無線技士の操作範囲を含む。 |
|
| 第一級海上特殊無線技士 | 船上保守をしないGMDSS対応の漁船の船舶局、商船が装備した国際超短波|VHF無線電話などの無線設備 (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| 第二級海上特殊無線技士 | 漁船や沿海を航行する内航船舶の船舶局、VHFによる小規模海岸局などの無線設備 (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| 第三級海上特殊無線技士 | 沿岸海域で操業する小型漁船やプレジャーボートの船舶局の無線電話などの無線設備 (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| レーダー級海上特殊無線技士 | 出力5KW以上大型レーダー (平成8年より出力5KW未満のレーダーは従事者免許は不要になった、海上系無線従事者資格の操作範囲にレーダーは含まれるので、この免許を取る必要が生じる場合は殆どない。) |
|
| 航空 | 航空無線通信士 | 航空『運送事業』(航空会社|エアライン)用航空機に開設された航空機局や、この航空機と通信を行う航空局などの無線設備。しばしば誤解されるが、国土交通省所管の航空通信士は航空機に乗り込んで無線設備の操作を行うまったく別の資格である。現在は航空通信士は乗務せず、航空無線通信士資格を持つ、機長および副操縦士が兼務する。 第四級アマチュア無線技士の操作範囲を含む。 |
| 航空特殊無線技士 | 航空『運送事業』用以外の航空機に開設された航空機局、この航空機と通信を行う航空局などの無線設備。例えば農業用や操縦訓練、空中写真撮影、報道航空にはこの特殊無線技士で運用できる。また、カンパニーラジオの操作のためまたは自家用操縦士に必要な資格でもある。 (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| 陸上 | 第一級陸上無線技術士 | 無線設備の技術操作 第四級アマチュア無線技士の操作の範囲に属する操作 |
| 第二級陸上無線技術士 | 次に掲げる無線設備の技術操作
第四級アマチュア無線技士の操作の範囲に属する操作 |
|
| 第一級陸上特殊無線技士 | 陸上の無線局の空中線電力500W以下の多重無線設備(多重通信を行う事ができる無線設備でTVとして使用するものを含む)で30MHz以上の周波数の電波を使用するものの技術操作。多重無線設備以外の操作で第二級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属するもの。 多重無線設備を使用した固定局など |
|
| 第二級陸上特殊無線技士 | 陸上移動系の無線局、VSAT(衛星通信用超小型地球局のうちハブ局)などの無線設備。第三級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属する操作。 (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| 第三級陸上特殊無線技士 | 業務無線移動局の無線設備(ラジオカーの通信及び放送機器)}} (外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさない物の技術操作) |
|
| 国内電信級陸上特殊無線技士 | 陸上に開設する無線局のモールス符号による無線電信の国内通信のための通信操作 (この免許を取る必要が生じる場合は自衛官以外は殆どない。) |
|
| アマチュア | 第一級アマチュア無線技士 | アマチュア無線局の無線設備 |
| 第二級アマチュア無線技士 | アマチュア無線局の空中線電力200W以下の無線設備 | |
| 第三級アマチュア無線技士 | アマチュア無線局の空中線電力50W以下の無線設備で18MHz以上または8MHz以下の周波数の電波を使用するもの | |
| 第四級アマチュア無線技士 | アマチュア無線局の無線設備で次に掲げるもの(モールス符号による通信操作を除く。)
|
過去の資格の遍歴
括弧内は当該資格の根拠法令が廃止された後の後継法令における資格と看做されたことを示す。
私設無線電信通信従事者第一級(→無線通信士第一級)
私設無線電信通信従事者第二級(→無線通信士第二級)
私設無線電信通信従事者第三級(→無線通信士第三級)*無線通信士検定規則(昭和6年逓信省令第8号)
無線通信士第一級(→第一級無線通信士)
無線通信士第二級(→第二級無線通信士)
無線通信士第三級(→第三級無線通信士)
無線通信士電話級(→電話級無線通信士)
無線通信士聴取員級(→聴取員級無線通信士)*電気通信技術者資格検定規則(昭和15年逓信省令第13号)
電気通信技術者第一級(→第一級無線技術士)
電気通信技術者第二級(→第一級無線技術士)
電気通信技術者第三級(無線)(→第二級無線通信士)*電波法(昭和25年法律第131号)(以下は現在の名称に依らない資格に限る。)
第一級無線通信士(→第一級総合無線通信士)
第二級無線通信士(→第二級総合無線通信士)
第三級無線通信士(→第三級総合無線通信士)
電話級無線通信士(→第四級海上無線通信士平成2年4月以前に電話級無線通信士の免許を受けているものは、経過措置として取得時の操作範囲である陸上の無線設備の操作に従事できる。)
聴取員級無線通信士(→廃止)
航空級無線通信士(→航空無線通信士)
第一級無線技術士(→第一級陸上無線技術士)
第二級無線技術士(→第二級陸上無線技術士)
第二級アマチュア無線技士昭和33年11月に電話級に降格となった旧資格。5年の経過措置期間中に45文字/分の電気通信術試験に合格すれば現行の第二級の免許が取得できた。(→電話級アマチュア無線技士)
電信級アマチュア無線技士(→第三級アマチュア無線技士)
電話級アマチュア無線技士(→第四級アマチュア無線技士)
政令で定める特殊無線技士(→政令で定める海上特殊無線技士、航空特殊無線技士、陸上特殊無線技士)(備考)
無線従事者免許の取得方法
無線従事者の免許を受けようとする者は、電波法第41条第2項各号に基づき総務大臣の免許を受けなければならない(同条第1項)。国家試験
無線従事者国家試験の受験資格に制限は無く、年齢・経歴・国籍問わず受験が可能である。なお、次に挙げる者は科目の一部が免除される。
養成課程修了
第三・四級海上無線通信士、航空無線通信士、各特殊無線技士、第三・四級アマチュア無線技士については、総務大臣が認定する養成課程を修了することによって、無線従事者の免許を受けることが出来る。
長期型養成課程修了
第三・四級海上無線通信士、航空無線通信士、各特殊無線技士については、学校等が開設する教育課程で総務大臣が認定するものを修了したことによって、無線従事者の免許を受けることが出来る。
学校卒業
学校教育法に定める次の学校で、無線通信に関する所定の科目を履修して卒業すれば、その履修内容を証明することで、無試験で無線従事者の免許を受けることが出来る(無線従事者規則第30条)。
業務経歴
無線従事者規則第33条で、資格・業務経歴等による免許の要件等が規定されているものがある。*無線従事者規則第33条に定めのある無線従事者資格については、総務大臣が認定する認定講習課程を修了することによって、所定の業務経歴を証明することによって無線従事者の免許を受けることが出来る(無線従事者規則第33条第1項)。
無線従事者免許証の様式
*無線従事者の免許は総務大臣が付与する。ただし、海上特殊無線技士、航空特殊無線技士、陸上特殊無線技士及び第三・四級アマチュア無線技士については、所管する各地方の総合通信局長にその権限が委任されている。このうち第一級海上特殊無線技士も所轄総合通信局長が免許を付与しているが、英文による証明者は総務大臣を意味する“Minister for Internal Affairs and Communications”となっている。関連項目
外部リンク
無線庶鮪メ規則](法令データ提供システム)
電波法施行令(法令データ提供システム)
財団法人 日本無線協会
無線庶鮪メのページ]
comment(" >0) trackback(" >0)
|
◆無線従事者免許証についてピックアップ 海岸局及び海岸地球局の無線設備並びに船舶のための無線航行局の無線設備(aに掲げるものを除く。)で空中線電力125W以下のもの 海岸局及び船舶のための無線航行局のレーダーでa及びbに掲げるもの以外のもの 第二級アマチュア無線技士の操作の範囲に属する操作 船上保守が可能なGMDSS(Global Maritime Distress and Safety Syst... |




